音楽

多声音楽の起源をさぐる 番外編3【グルジア男声合唱 】

過去記事「多声音楽の起源をさぐる その4(8世紀~3世紀)」にて軽く触れたグルジア聖歌だが、 キリスト教聖歌の影響を受けないでヨーロッパ (の端っこ) に存在する 唯一かもしれない多声音楽「グルジア男声合唱」について、忘備録として書いておこうと思…

多声音楽の起源をさぐる 番外編2【中世西洋音楽のおすすめ動画】

中世西洋音楽 とは、6世紀頃から15世紀にかけての中世の西洋音楽を指す。 8世紀~10世紀ごろにかけてグレゴリオ聖歌が成立したが、これは単旋律(モノフォニー) であった。 その後、多声音楽がどのように発展していったかは 過去記事 ↓ でも書いたが、 hi…

多声音楽の起源をさぐる 番外編1 【世界の民族音楽】

世界各地の民族音楽ではどうか? (北欧サーミ族のシャーマン太鼓) これまで記録がたくさん残っているため西洋音楽を中心に見てきたが、もちろん世界各地に残る民族音楽にも、ハーモニーは存在する。 しかし、多くの民族音楽、特に先住民族や少数民族に伝わる…

多声音楽の起源をさぐる 最終章【紀元前~古代文明】

中世から始まり古代ギリシャ文明を経て、ようやく紀元前まで来た。長い旅であった。 それでは、紀元前より前の 古代の音楽とはどのようなものなのか? というか そもそもそれを知る事はできるのか? 古代ギリシャ以前にも もちろん文明はあり、そこには必ず…

多声音楽の起源をさぐる その6(古代ユダヤの音楽)

前回の記事で、西洋音楽のルーツであるキリスト教聖歌のルーツのひとつ、古代ギリシャ音楽について調べた。 今回はもう一つのルーツである古代ユダヤ、そこではどんな音楽があったたのかを探る。 前回までの記事はこちら↓ ●多声音楽の起源をさぐる その1 ●…

多声音楽の起源をさぐる その5(3世紀~紀元前)

これまでの調べで、多声音楽の起源を調べるにあたり西洋音楽のルーツである聖歌をたどっていくと、東方(オリエント)に古い形が残されていることがわかった。 前回の記事では3世紀~5世紀ごろに成立したと考えられている東方教会の聖歌について調べた。 前回…

多声音楽の起源をさぐる その4(8世紀~3世紀)

前回の記事 までで、8~9世紀頃にグレゴリオ聖歌が成立・発展し、ポリフォニーの原点であるオルガヌム というものがあらわれた、という事を知った。 という事で、いちばん最初の疑問である Q.「歌でハモるのっていつどうやって始まったんだろう?」 に対する…

多声音楽の起源をさぐる その3(セクエンツィアとオルガヌム)

単旋律から複旋律へ 西洋音楽で はじめて多声音楽の萌芽が生まれたのは、8世紀ごろと言われている。 グレゴリオ聖歌の成立は8世紀ごろだが、それと時を同じくして8世紀ごろのスイスの修道院で、複旋律(ポリフォニー) が生まれた。 つまり グレゴリオ聖歌の…

多声音楽の起源をさぐる その2(9世紀~8世紀)

さて、前回の続きです。 【音楽の不思議を解く〜音楽はどう生まれ、発展してきたのか〜】 多声音楽の起源を知りたいと思い、手始めにまず この本↑ を読んだ。 この本によると "多声音楽の起源は9世紀ごろの聖歌である" と書かれている。 しかしこの本から私…

多声音楽の起源をさぐる その1

「多声音楽」、つまり和音で歌う合唱(いわゆるハモり )というものは、いつ頃どのように発生したのだろうか? 以下の記事は、音楽の勉強をマトモにした事のない素人同然の私が、この疑問を解消すべく 本とネットで得た知識を 自分なりにざっくりとまとめ、…