「エッシャー通りの赤いポスト」という何とも覚えにくいタイトルのその映画は、鬼才・園子温 監督によるWSで集まった参加者をメインにして撮った映画という、なんと出演者がほとんど無名の俳優さんだけで構成されたという インディーズ映画だ。
園監督がハリウッドデビュー直前に撮り下ろした復帰作でもある。
インディーズ映画だからか、基本的に単館系で上映中。
園監督がハリウッドデビュー直前に撮り下ろした復帰作でもある。
インディーズ映画だからか、基本的に単館系で上映中。
観に行って来たのでその感想です。
以下、感想
※ネタバレあります!
映画は面白かった。
とても良い映画だったと思う。
私は園映画ファンなので、だいぶひいき目に観てしまうところはあるけれども。
ああ、また血が出てるなとか、また皆で土手を転がり落ちてるなとか、いつもの園節にニヤニヤしながら観る。
とりあえず園監督の映画に出る主人公の男の子はいつもラストに全力疾走で大変そうだな~と思う(笑)。
園監督の映画を全部見た訳ではないのだけど、個人的にはブレイク前の俳優が主演を務めている作品の方が圧倒的に面白いと思う。
これは完全に私の勝手な憶測なのだけど、すでに人気のある俳優だと、園監督が遠慮して?演技指導を厳しくできないのかなあなんて、邪推していた。
しかし、映画の中に もし少しでも真実が混ぜられているのだとすれば、有名俳優を主役級に使っているのは、園監督の本意ではなかった、のかもしれない。
俳優で映画を選ぶ人も多いのだろうけど、園監督の映画に関していえば、無名の俳優さんでも全然大丈夫。
園監督のWSを経ているためか、そこらの月9ドラマなんかより皆さん演技が全然素晴らしい。
しかし最終的には、いつも通り園監督の編集が神だったのだろうとは思う。
さすがテンポが良いので、145分という長い映画だがほとんど飽きるところがない。
映画は面白かった。
とても良い映画だったと思う。
私は園映画ファンなので、だいぶひいき目に観てしまうところはあるけれども。
ああ、また血が出てるなとか、また皆で土手を転がり落ちてるなとか、いつもの園節にニヤニヤしながら観る。
とりあえず園監督の映画に出る主人公の男の子はいつもラストに全力疾走で大変そうだな~と思う(笑)。
園監督の映画を全部見た訳ではないのだけど、個人的にはブレイク前の俳優が主演を務めている作品の方が圧倒的に面白いと思う。
これは完全に私の勝手な憶測なのだけど、すでに人気のある俳優だと、園監督が遠慮して?演技指導を厳しくできないのかなあなんて、邪推していた。
しかし、映画の中に もし少しでも真実が混ぜられているのだとすれば、有名俳優を主役級に使っているのは、園監督の本意ではなかった、のかもしれない。
俳優で映画を選ぶ人も多いのだろうけど、園監督の映画に関していえば、無名の俳優さんでも全然大丈夫。
園監督のWSを経ているためか、そこらの月9ドラマなんかより皆さん演技が全然素晴らしい。
しかし最終的には、いつも通り園監督の編集が神だったのだろうとは思う。
さすがテンポが良いので、145分という長い映画だがほとんど飽きるところがない。
オーディションに合格する3人の女性たち。
1人目の女の子(ヒミズの時の二階堂ふみを彷彿とさせる)と2人目の女の子(椎名林檎系女子)は、どちらもすごく良かった。
だが、個人的にはあまり出ない3人目の女の子が気になった。
なんとなく雰囲気のある感じで、もっと彼女の演技を見てみたかったな。
映画の中の小林監督は、はじめて監督した映画の主演女優さんにもう一度出会いたい、あの頃の気持ちを取り戻したいって言ってた。
それは、園監督にとっては誰なんだろう?
満島ひかり?
それとも吉高由里子?
それとも、私の知らないもっと昔の作品なのかな?
エキストラの3人組もすごく好きだった。面白かったな。
エキストラという、目立たないけど絶対に欠かせない存在。
光の当たらない人達。彼らに光を当ててあげよう、そんな園監督のやさしさに満ちた映画だった。
チラシに書いてあった通り、園監督の映画愛に満ちていて、泣けた。
愛にあふれた、やさしい映画でした。
観に行って本当に良かった。
園子温好きの人にはめちゃくちゃおススメです。
ここから余談です
余談だが、私がこの映画の事を知ったのは本当に偶然で、思ってもみない方向からの情報だった。
先日 行きつけの喫茶店で、遅ればせながらチェンソーマンを全巻読了した。
チェンソーマンは最近読んだ漫画の中でもかなり面白くて、すごく良い漫画だと思った。
出てくるキャラの雰囲気なんかが、なんとなく園子温監督の映画を思い出させた。
のでそれをツイッターでつぶやいたところ、見知らぬ人がリツイートをしてくれた。
こんなしょうもないツイートを、一体どのような人が!?と思い、その方のプロフィールを覗きに行ってみた。
てっきりチェンソーマンファンの人だろうと思っていたのだが そうではなく、どうやら演劇関係の方のようだ。
先日 行きつけの喫茶店で、遅ればせながらチェンソーマンを全巻読了した。
チェンソーマンは最近読んだ漫画の中でもかなり面白くて、すごく良い漫画だと思った。
出てくるキャラの雰囲気なんかが、なんとなく園子温監督の映画を思い出させた。
のでそれをツイッターでつぶやいたところ、見知らぬ人がリツイートをしてくれた。
こんなしょうもないツイートを、一体どのような人が!?と思い、その方のプロフィールを覗きに行ってみた。
てっきりチェンソーマンファンの人だろうと思っていたのだが そうではなく、どうやら演劇関係の方のようだ。
さらに、その方は映画監督によるワークショップなるものを長年にわたり開催している方で、園監督が講師のワークショップも行い、しかも、今まさにそのワークショップから発生した園監督の映画が公開中だというではないか!!
(だから宣伝のために園子温で検索していて、偶然私のツイートも拾って下さったのだね)
これは行くしか!!
という事でさっそく行って来たのだった。
この映画の存在を教えてくれた、アクターズ・ヴィジョンさん(@4workshop)には本当に感謝です。
・ヒミズ
・地獄でなぜ悪い
次点:みんな!エスパーだよ(ドラマ版)
(だから宣伝のために園子温で検索していて、偶然私のツイートも拾って下さったのだね)
これは行くしか!!
という事でさっそく行って来たのだった。
この映画の存在を教えてくれた、アクターズ・ヴィジョンさん(@4workshop)には本当に感謝です。
ちなみに、私の好きな園監督作品ベスト3!(順不同)
・愛のむきだし・ヒミズ
・地獄でなぜ悪い
次点:みんな!エスパーだよ(ドラマ版)
今回観劇した映画館
地元の方にとても愛されているステキな映画館でした。
会員サービスデーやライト会員など、かなりお得なお値段で頑張っていると思う。
お近くの方や単館映画がお好きな方にはすごくおススメ。
横浜そごうの屋上にはなぜか太陽の塔的なオブジェがある
エッシャー通りの赤いポスト
ハリウッド進出と同時に“原点回帰”
園子温監督が無名役者たちと共に日本映画を乗っ取る!
自主映画からキャリアをスタートさせ、『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』など、強烈な個性を色濃く反映させた傑作、怪作を生み出してきた園子温が、インディーズ映画に帰ってきた!「忘れていた感情がもどってきた」と語る『エッシャー通りの赤いポスト』は、園子温が映画を作ることで原点回帰を遂げた、映画愛にあふれる瑞々しい青春群像劇だ。
2019年に心筋梗塞で生死の境をさまよった園は、ニコラス・ケイジ主演で撮影に入る予定だった『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』が製作延期に。念願のハリウッド進出を目の前に、しばし立ち止まることを余儀なくされたが、身体の回復に務めつつ、空いた時間に出来ることはないかと考えていた。そこにもたらされたのが、劇作家・演出家・シナリオライターの松枝佳紀が主催する「アクターズ・ヴィジョン」からのワークショップの誘いだった。
役者の卵たちに少なくない額を負担させて行うワークショップには抵抗があったという園だが、受講者全員が出演する映画も同時に撮るのであれば、出演実績が残る上に、映像の世界で演じる上で欠かせない、“カメラの前で芝居をする”ことを学ぶことも出来る。かくして募集が始まった「園子温監督による役者のための実践的ワークショップ」には、わずか2週間で697名の応募があった。そこから園が全ての応募用紙に目を通した書類審査で478名に絞りこみ、その役者を対象にした第一次演技面談で95名に、さらに第二次演技面談を経て最終51名の役者たちが選抜された。
園がワークショップのために用意した脚本『エッシャー通りの赤いポスト』は、ある映画に出演するため様々な境遇の人々が思いを募らせて応募用紙をポストに投函し、オーディション会場に集う群像劇。まさに今、ワークショップを受講する役者たちと同じシチュエーションが用意され、同じ環境にある役を、〈演技〉でどのように表現するかが求められた。
撮影は、2019年の8月に都内を中心に行われ、クライマックスとなる商店街のシーンは、園監督の故郷である豊橋の商店街で大がかりなロケーションを敢行。ワークショップの全参加者が集結し、通りを歩くすべての人々が主役となる本作でしか実現できない感動的な場面になっている。 本作はすでに、世界13の国際映画祭で上映され、第49回モントリオール・シネヌーヴォー映画祭では《観客賞》を受賞。ベルリン批評家週間アートディレクターのデニス・フッター氏は「今回、選考委員会は園子温監督の遊び心とアイロニーに興奮しました。監督としての長いキャリアを経て、このような根源的に繊細な作品を生み出す彼の能力には目を見張ります。『エッシャー通りの赤いポスト』は、今日の日本のインディペンデント映画の”製作の今”を鋭く正確に表現し、映画製作の将来について多くの疑問を投げかけています。」と本作を讃えている。(ジャック&ベティHPより)
園子温監督が無名役者たちと共に日本映画を乗っ取る!
自主映画からキャリアをスタートさせ、『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』など、強烈な個性を色濃く反映させた傑作、怪作を生み出してきた園子温が、インディーズ映画に帰ってきた!「忘れていた感情がもどってきた」と語る『エッシャー通りの赤いポスト』は、園子温が映画を作ることで原点回帰を遂げた、映画愛にあふれる瑞々しい青春群像劇だ。
2019年に心筋梗塞で生死の境をさまよった園は、ニコラス・ケイジ主演で撮影に入る予定だった『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』が製作延期に。念願のハリウッド進出を目の前に、しばし立ち止まることを余儀なくされたが、身体の回復に務めつつ、空いた時間に出来ることはないかと考えていた。そこにもたらされたのが、劇作家・演出家・シナリオライターの松枝佳紀が主催する「アクターズ・ヴィジョン」からのワークショップの誘いだった。
役者の卵たちに少なくない額を負担させて行うワークショップには抵抗があったという園だが、受講者全員が出演する映画も同時に撮るのであれば、出演実績が残る上に、映像の世界で演じる上で欠かせない、“カメラの前で芝居をする”ことを学ぶことも出来る。かくして募集が始まった「園子温監督による役者のための実践的ワークショップ」には、わずか2週間で697名の応募があった。そこから園が全ての応募用紙に目を通した書類審査で478名に絞りこみ、その役者を対象にした第一次演技面談で95名に、さらに第二次演技面談を経て最終51名の役者たちが選抜された。
園がワークショップのために用意した脚本『エッシャー通りの赤いポスト』は、ある映画に出演するため様々な境遇の人々が思いを募らせて応募用紙をポストに投函し、オーディション会場に集う群像劇。まさに今、ワークショップを受講する役者たちと同じシチュエーションが用意され、同じ環境にある役を、〈演技〉でどのように表現するかが求められた。
撮影は、2019年の8月に都内を中心に行われ、クライマックスとなる商店街のシーンは、園監督の故郷である豊橋の商店街で大がかりなロケーションを敢行。ワークショップの全参加者が集結し、通りを歩くすべての人々が主役となる本作でしか実現できない感動的な場面になっている。 本作はすでに、世界13の国際映画祭で上映され、第49回モントリオール・シネヌーヴォー映画祭では《観客賞》を受賞。ベルリン批評家週間アートディレクターのデニス・フッター氏は「今回、選考委員会は園子温監督の遊び心とアイロニーに興奮しました。監督としての長いキャリアを経て、このような根源的に繊細な作品を生み出す彼の能力には目を見張ります。『エッシャー通りの赤いポスト』は、今日の日本のインディペンデント映画の”製作の今”を鋭く正確に表現し、映画製作の将来について多くの疑問を投げかけています。」と本作を讃えている。(ジャック&ベティHPより)
最後までお読みいただきありがとうございました。