多声音楽の起源をさぐる その1

多声恩沢

 

多声音楽」、つまり和音で歌う合唱(いわゆるハモり )というものは、いつ頃どのように発生したのだろうか?
 
以下の記事は、音楽の勉強をマトモにした事のない素人同然の私が、この疑問を解消すべく 本とネットで得た知識を 自分なりにざっくりとまとめ、それを忘備録として記録したものである。
 
もしどなたかのお役に立てれば幸いです。
 
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さてそれを知るために、まずは手始めに1冊の本を読んでみた。
 

音楽の不思議を解く〜音楽はどう生まれ、発展してきたのか〜

 

この本は音楽というものについて非常に包括的に、広く深く説明してくれている良書とは思うが、いかんせん ほぼ西洋音楽のみの焦点で書かれている。
 
それらを踏まえた上で、この本「音楽の不思議を解く」から 多声音楽(ポリフォニーについて得られた情報はだいたい以下の通り。
 
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西洋音楽古代ギリシャに端を発しているが、古代ギリシャでは多声音楽は存在せず、基本的に単旋律(モノフォニー)であった(※和音ではなかった)。
 
西洋音楽の最も古い形はグレゴリオ聖歌であり、現存する最も古い写本は9世紀のものである
・最初期のグレゴリオ聖歌単旋律(モノフォニー)であった。
 
・9世紀に西フランク王国(現フランス)で書かれた音楽理論書「ムジカ・エンキリアーディス(音楽の手引き)」(作者不詳)にはじめてオルガヌムポリフォニーの原点)あらわれる。
・初期のオルガヌムは、聖歌を4度か5度で重ねる、もしくはドローンをつける、ごく簡単なものであった。
 
・3度のハーモニーが主流になるのは15世紀のイギリス音楽の影響からである
ケルトの人々はもっと以前から3度でハモる感覚を持っていたらしい
 
・その後ルネッサンスを経て西洋音楽ポリフォニーが発展していく。
 
・他、民族音楽では台湾ブヌン族、ボルネオ先住民族、アフリカのピグミー族などがある。(※別記事参照)
 
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そして、この本を読んでみて、新たに生まれた疑問がある。
 
 
①この本には「紀元前の古代ギリシャから西暦800年まで、和音の歌が登場しなかった。その間およそ1000年間もの間、歌は発展しなかった」と書かれているが、果たして本当だろうか?
 
②この本では 古代ギリシャ以前には まるで音楽が存在しないかのような書き方だが 絶対にそんなはずはないだろう。それでは古代ギリシャ以前の音楽はどんなものがあるのか?
 
 
 
さらに、最も知りたいところである「ポリフォニーの生まれた課程」についての記述がアッサリだったので、もっと詳しく調べていく。

次回からは これらの疑問を解消すべく、中世ヨーロッパから古代に向かって、さかのぼって検証してゆこうと思う。
 

次回はこちら ↓ 

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