秦河勝について調べていたら、大生部多(おおふべのおお)のことが出てきた。
大生部多とは
その盛り上がりたるやすさまじく、人々は狂乱となり全財産を投げ出し恍惚となって富が訪れるのを待った。
その騒動は遠く当時の都である関西まで伝わったほどのものであった。
大生部多については資料が乏しく、飛鳥時代のシャーマンとしかわかっていないようだが、姓である「大生部」とは、皇族の子女たちを教育するための職業部のひとつであり、平城京木簡によるとその殆どが伊豆国田方郡吉妾郷を拠点としている。
この件に関して詳しく書かれている記事をいくつかメモしておく。
◆ 富士山と「大生部多」の話 (ふじのくにの女将 あけぼの会 より)
とても詳しく、読みやすい良記事。
◆ 富士をめぐる王権のまなざし (木村淳也 著)
古代富士王朝とも関連がありそうなテーマである。
後半、論点が「富士」ではなく「東国」にズレてしまったのがやや残念。
◆ 富士山と不老不死の物語 | フカボリ山の文化論 第2回 (YAMAP MAGAZINE より)
とても面白い記事。
まつっていたのは "虫" ではなく実は "蛇" で、富士山周辺に蛇をまつる異民族(別系統の渡来系)が住みつき、勢力が強まったものを先住の渡来系である秦氏が鎮圧しに来た、、、という推論。
ありそうです!